妊娠1ヶ月(0〜3週)




月経周期が28日の女性の場合、卵管で受精卵ができるのは大体妊娠2週目頃になります。
さらにその受精卵が子宮にたどりつき、着床するまでにかかる時間は、受精から約3日くらいであると言われています。
受精卵は子宮まで移動する間に、1個から2個、2個から4個、4個から8個…と細胞分裂を繰り返すのですが、子宮に到達する頃には小さな丸が一つに寄り集まったような形になっています。ちょうど桑の実のような感じですね。
実際、この状態の受精卵は「桑実胚」と呼ばれているのですが、この桑実胚が胞胚に変化し、いよいよ子宮で着床して妊娠が成立します。
妊娠してからたった1ヶ月の間に、受精卵は驚くほどのスピードで変化をしますが、残念ながらこの時点ではまだとても小さいので胎児のように超音波検査でその姿を確認することはできません。

妊娠3週末頃になると、受精卵はタツノオトシゴのような形に成長します。
人の形にはまだ遠いですが、中枢神経や心臓、肝臓など、人間が生命を維持する上で必要とされる大事な器官の元になる組織が形になってきます。
なお、この中枢神経はいずれわかれ、それぞれが脳や脊髄に発達します。

しかしこの妊娠1〜2ヶ月は、流産の可能性が高い時期なので注意が必要です。
流産になる条件は幾つかありますが、まず受精卵が子宮に着くまでの間に行われる細胞分裂。この時、十分に細胞分裂が行なわれないと着床できないため妊娠が成立しません。
妊娠初期のうちは、超音波検査で胎児の心拍が確認できるころまで流産の可能性が捨てきれない時期が続きます。

ところで、赤ちゃんの性別が決まるのは受精した瞬間だってご存知でしたか?
まだ人の形もとっていないような小さな時でさえ、既に性別が決まっています。
なお人の性別は性染色体により決まるわけですが、染色体にはXとYがあります。卵子の性染色体はXだけ、対して精子の性染色体にはXとYの二種類があります。赤ちゃんの性別は、このXとYの組み合わせで決まります。
例えばXを持つ精子が受精するとXXで女の子に、Yを持つ精子が受精するとXYで男の子になります。

赤ちゃんの性別は妊娠した瞬間に決まりますが、お母さんが知ることができるようになるのは、超音波映像で赤ちゃんの性別が確認できるようになってから。
それまで楽しみにしていましょうね。